スポット1【子育て支援】子育てを一人で抱え込まないで ― 多摩区保育・子育て総合支援センター

子育てをしていると、「これでいいのかな」、「ちょっと誰かに話を聞いてもらいたいな」と思うこと、ありますよね。
そんなときに心強い味方になってくれるのが、「保育・子育て総合支援センター」です。ここは、保育園・一時預かり・子育て相談・交流スペースが一体となった複合型の子育て支援拠点。保育士・栄養士・看護師などの専門職が連携し、「離乳食をどうしたら食べてくれるかな」「たまには一人でのんびりしたい!」といった、子育て中のモヤモヤや悩みを抱える保護者の皆さんをしっかりサポートしてくれます。
現在は川崎区、中原区、宮前区、多摩区の4か所。幸区、高津区、麻生区への設置も今後進んでいきます。

子育て中の「仲間」ができるのも、このセンターのよいところ。
この日も、明るく広々とした「にこにこルーム」では、保育士さんが見守ってくれている中でこどもたちがのびのびと遊び、保護者同士の会話が弾んでいました。保護者の皆さんからは、「こどもを遊ばせながら、他のママたちとおしゃべりできるのがうれしい」、「先輩ママから子育て情報を教えてもらえて助かる」、「困ったときに“ここに行けば大丈夫”と思える場所があって、本当に安心」といった声が聞かれました。保護者の皆さんの安心感と楽しい気持ちは、きっとこどもたちも届いているはず。

また、センターでは毎月1度、主に父親を対象にした交流会「パパのワークショップ」も開催しています。ワークショップでは日頃の育児の悩みや気づきをパパ同士で気軽におしゃべりしたり、地域の子育て情報を交換したりして、和気あいあいとした時間を過ごします。
パパたちが日々の思いや悩み、家族への気持ちをふせんに書き出し、壁に貼って共有。参加したパパたちからは、「言葉にしてみることで気づくことがある」「同じ気持ちの人がいると知って安心した」といった感想が寄せられていて、子育て中の「パパの輪」も少しずつ広がっているようです。

多摩区保育・子育て総合支援センター 瀧澤祐子所長からのメッセージ
ここは「相談する場所」であると同時に、「人とつながる場所」でもあります。
こどもを中心に、地域の大人たちがゆるやかに支え合うことで、家庭の中にも少しずつ安心が広がっていくと思います。
センターのスタッフには、保育士・看護師・栄養士など専門職がおり、子育てに関する幅広い相談が可能です。授乳や離乳食、発達などの悩みはもちろん、ちょっとした世間話もウェルカム。話しているうちに気持ちが軽くなることも多いですよ!ぜひお気軽に遊びに来てくださいね。
こんな場所
多摩区保育・子育て総合支援センター
スポット2【遊び】思いきり遊び、心を育てる ― 川崎市子ども夢パーク

次に向かったのは、こどもの「やってみたい!」を応援する場所、高津区にある「川崎市子ども夢パーク」です。
この施設は、「こどもの自由な発想で、遊び、学び、つくり続ける居場所」として作られました。テレビ番組で紹介されたり、映画の舞台になったりしたこともあるので、聞いたことある、という方も多いかも。

施設内には雨の日でも体を動かせる全天候型のスポーツ広場や、中高生の利用も多い、バンドの練習もできる音楽スタジオ、ごろりと自由に過ごせるカーペット敷きのお部屋「交流スペースごろり」など、幅広い年齢のこどもたちが楽しめるスペースがあります。

パークのいちばんの醍醐味はこちら!こどもたち大人気のプレーパーク、通称、冒険遊び場。
屋外の広いスペースでこどもたちが木登りや泥遊び、水遊びなどを、思い思いに、のびのびと楽しんでいます。

曜日によっては工具や火も使えるので、遊びの幅もぐっと広がっていきます。ここでは、「洋服が汚れるからやめなさい」、「危ないからダメ!」と頭ごなしに叱られたり、遊びを止められたりすることはありません。
遊びを通じて「失敗してもいい」、「やってみてわかった」という実体験を重ねることこそ、こどもが生きる力を育む第一歩。ここでは、遊びが学びに変わる瞬間が、あちこちで生まれています。

川崎市子ども夢パーク スタッフからのメッセージ
子ども夢パークでは、年間を通して様々なイベントを行っています。7月に行う「夢パまつり」では大人もこどもも水と泥でいっぱい遊びます。11月には「こどもゆめ横丁」が行われ、こどもたちが自分たちでお店を作って様々なものを販売します。このほか、地域の皆さんと一緒に行う「新春イベント」やスタジオ利用者による音楽フェス「KUJIROCK(クジロック)」など、楽しいイベントがたくさん。各イベントについては、Instagram(@kodomo.yumepark)でも情報を発信していますので、ぜひチェックして遊びに来てくださいね。
こんな場所
川崎市子ども夢パーク
スポット3【共生】誰もが心地よく過ごせる場 ― 富士見公園(FUJIMIX)

続いて訪れたのは、2024年10月にリニューアルオープンした富士見公園(愛称:FUJIMIX)です。
富士見公園は、長年地域の人たちに親しまれてきた広大な都市公園。今回のリニューアルでは、自然豊かな環境を生かしながら、誰もが心地よく過ごせる公園へと生まれ変わりました。愛称のFUJIMIXには、「様々な想いが混ざりあって、誰もがより豊かな人生を送れるような場所へ」という想いが込められているそう。その名のとおり、園内には世代や背景を超えて様々な人々が交わり、思い思いに時間を過ごす光景が広がっています。

まずはこどもたちに大人気の「みどりの遊具広場」へ。
ここには木の温かみが感じられる大型アスレチックが設置されています。ゆれる床、ロープ橋など、冒険心を刺激するワクワクする仕掛けがギッシリ!こどもたちも本当に楽しそう!
いっしょに遊んでみたいなぁと思いながら見守る保護者の表情もやわらかく、穏やかな時流れを感じさせます。

みどりの遊具広場のすぐ隣には、広々とした芝生広場が。レジャーシートを広げてお弁当を食べている家族、日光浴を楽しむ外国籍の皆さん、ラジオ体操をするシニアの皆さん。世代も国籍も様々な人たちが、同じ空間でゆったりと豊かな時間を過ごしています。

園内の施設の中で、特に印象的だったのが「インクルーシブな遊びの広場」。障害の有無や年齢にかかわらず、誰もがいっしょに遊べるよう工夫されたエリアです。段差のないスロープ、車いすのまま使える遊具、色のコントラストを考えたデザインなど、細やかな配慮が随所に見られます。
小さな子が車いすのお友だちに声をかけたり、初めて会ったこどもどうしで遊んだり・・・。そんな優しい交流、やさしさの連鎖がごく自然に生まれているようです。

また、「農と自然を体感する広場」にはビオトープや畑があって、生物や草花の観察、農作物の栽培などを体験することができます。隣接する「冒険土の広場」は、文字通り、土の上で泥んこになって自由に遊べる場所。こどもたちは土遊びをしたり、柔らかな土の上でかけっこをしたり。都会ではなかなか感じられない土の感触を思いっきり楽しんでいました。

まちなかの公園ではボール遊びもちょっと遠慮しがちですが、ここなら思う存分、楽しめる!ネットで囲まれたボール遊び広場は、他の人にボールがぶつかる心配なく遊べます。この広場内のルールをみんなでちゃんと守って、お互いゆずりあいながら楽しんでいます!
このほか、園内にはサッカーやラクロス、アメフトなどの大会が開催される「富士通スタジアム川崎」や、フィットネスプログラムなど健康増進プログラムを定期的に開催する「かわQホール」も。
たくさんの楽しみや体験にあふれるみんなの公園。今度の週末、こどもを連れて、もう一回来てみようかな。
こんな場所
富士見公園(FUJIMIX)
スポット4【放課後の安心】 こどもたちの放課後の「居場所」 ― わくわくプラザ

ツアーの最後は、川崎市がすべての市立小学校に設置している「わくわくプラザ」へ。放課後になると、ランドセルを背負ったこどもたちが次々と集まり、「ただいま!」「おかえり!」という声があちこちから聞こえてきました。
「わくわくプラザ」は、共働き家庭が増える中、「こどもだけで留守番させるのは心配」という声に応えて生まれました。
こどもたちから「わくわく」とよばれるこの場所は、小学1年生から6年生までのこどもたちが、放課後や土曜日、夏休みなどの期間も安全に、そして楽しく過ごせる大切な「居場所」です。市立小学校に通う児童だけでなく、誰もが住んでいる地域の小学校の「わくわく」を利用することができます。
宿題をしている子、友達とおしゃべりをしている子、絵本を静かに読んでいる子など、それぞれが自由に、思い思いの時間を過ごしています。スタッフリーダーと呼ばれる職員や地域サポーターの皆さんがそばでやさしく見守り、ときには仲良く一緒に笑い合う様子も見られます。学年の違うこどもたちが一緒に遊ぶ姿も。年上の子が下の子にルールを教えたり、転んだ子に自然と手を差し伸べたり……。そんな優しい瞬間がたくさん生まれていました。

こちらはわくわくプラザの「昼食提供サービス」。2025年の夏休み期間には、すべてのわくわくプラザで、有料のお弁当サービスが実施されました。暑い時期でも、安心して栄養あるお昼ごはんが食べられるこのサービス。ランチを楽しんだこどもたちからは「おいしかった」「毎日メニューが違ってよかった」といった声が。保護者の皆さんからも「仕事との両立に大変役立った」「お弁当持参より衛生面で安心」と好評でした。
各わくわくプラザは放課後から午後6時まで開設されており、土曜日や夏休みなどの長期学校休業日も利用できます。登録制で、利用料は無料(保険料や行事参加費、おやつ代のみ実費)。定員もありません。希望すれば、誰でも参加できるオープンな居場所です。共働き家庭を支えるため、午後7時まで延長できる有料の「子育て支援・わくわくプラザ事業」もあります。
「わくわくプラザ」は、ただの放課後の預かり場所ではなく、こどもたちが地域の中でつながり、思いやりや自立心を育む場なんですね。
わくわくプラザスタッフからのメッセージ
わくわくプラザでは学年やクラスの違うこどもたちが交流し、さまざまな遊びや体験を通じて毎日を楽しく過ごす場所です。最初は慣れない環境に不安を感じるかもしれませんが、スタッフ一同、準備を整えてお待ちしています。どうぞ安心してご利用ください。季節ごとのイベントや多彩な活動を通じて、こどもたちの成長や好奇心をしっかりサポートします。

まとめ
子育ては、ひとりじゃなく、地域みんなで。
まちなかに頼れる場所や人がいれば、こどもも大人も、笑顔の時間がもっともっと増えていく。
このツアーでそれぞれの施設を巡り、そう実感しました。
川崎で子育てって、どう? そう聞かれたら、私はきっと、こう答えます。
「心から安心して、このまちでずっと暮らしていこうと思えるよ」と。
シンカ
100+2歳のまち
「どうぞ」のことばから心がひらくとき、
“ちがい”は壁ではなく、思いやりへと変わっていく。
「どうぞ」のきもちは人から人へとつながって、
やさしい明日をまちいっぱいに広げていく。
そんな連鎖の中で。
まるで2歳のこどものように、すくすくと未来が育っていく。
可能性のまち、川崎市。100と2歳。
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川崎市では、多様性を認め合い、つながり合うことで、新しい魅力や価値を生み出すことができるまちを目指しています。
この「目指すまちの姿」を市民の皆さまと共有するため、2026年1月、ブランドメッセージの新しいポスター「100+2歳のまち」を作成しました。
川崎市ブランドメッセージポスター
シンカ
こどもをひとりの人間として、自分らしく。川崎市と市民との約束 ─ 子どもの権利条例
川崎市は、2001年、日本で初めて「子どもの権利に関する条例」を制定しました。
その理念は「すべてのこどもが、安心して自分らしく育つこと」。
この条例を礎に、市内ではまち全体でこどもを支える取り組みが広がっています。
ツアーでご紹介した「川崎市子ども夢パーク」は、この条例をもとにして完成した施設で、こどもについての約束ごとを実現する場でもあります。
ほかにも、こどもたちが自由に意見を言える「川崎市子ども会議」や、よりよい学校づくりのための「学校運営協議会」、こどもたちが企画・運営する「青少年フェスティバル」など、こどもたちが社会に参加できる機会がたくさん。
川崎市は、こどもがひとりの人間として尊重されて、自分らしく生きられるよう、この条例で約束します。安心して生活ができて、困ったときは助けてもらえて、さまざまな場に参加できることを、目指していきます。
川崎市 子どもの権利施策
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スポット1
自然豊かな多摩川に注がれる湧水地。そこは、生きものたちの楽園でした
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スポット2
多摩川 野鳥たちが集まり、安らぐ母なる川
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スポット3
多摩川に広がる緑 ゆっくり歩きながら、生きもの探し
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スポット4
都市に残る貴重な湿地、そこは生き物の宝庫
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スポット5
海底に広がる生き物の楽園 ― 東扇島周辺
スポット1自然豊かな多摩川に注がれる湧水地。そこは、生きものたちの楽園でした

ツアーのスタート地点は、生田緑地の南側に広がる里山、通称「とんもり谷戸(やと)」です。
「とんもり」は“飛森”と書くこの地域の名。谷戸は小さな谷のことを表します。
ここには清らかな水が湧き出し、「とんもり川」という小川となって里山を潤しています。この湧水は、ここから平瀬川を経由して、約6km先の多摩川に注がれます。

とんもり川沿いに広がる雑木林には遊歩道が整備され、気軽に散策を楽しむことができます。鳥のさえずりや川のせせらぎが心地よく、歩きながら思わず深呼吸。歩くだけで心身ともに癒されていくのを感じます。

澄んだ水がさらさらと流れる小川にはかわいいサワガニがいました。
そして巻貝の一種であるカワニナも見つけることができました。このカワニナ、ゲンジボタルの水生幼虫時にエサとなる生きもの。

そう、ここにはゲンジボタルも生息しているんです。初夏の夜にはホタルが舞い、あたり一面が淡い光に包まれるのだとか!
きれいな水のもとでないと生息できない生きものが、住宅地のすぐそばに。こんなに豊かな自然が残っているなんて、本当に驚いてしまいます。
じっくりと周辺を観察していると、こんな植物を発見!

ヨゴレネコノメという、山地の谷沿いに生息する多年草。その姿から名付けられたのですが、ちょっとかわいそうな名前・・・。でも、黄色のグラデーションが美しい、不思議な魅力のある花に、ちょっとうっとり。

とんもり谷戸の自然を守っているのは、地域の人たちでつくる「飛森谷戸の自然を守る会」。
谷戸の風景を次の世代に残そうと、会のメンバーが中心となって草刈りや落ち葉の片づけ、水路の整備などを行っています。春には田んぼでの田植え体験や生きもの観察会、夏にはホタルの鑑賞会、秋には稲刈り体験など、季節ごとのイベントも開催。こどもから大人まで、楽しみながら自然とふれあえるよう工夫されています。また、来園者の方からの貴重な自然情報の共有や、近隣小学校と連携した保全活動も実施しています。こういった活動のおかげで、「とんもり谷戸」では一年を通して美しい里山の風景が保たれ、四季折々の豊かな自然に出会えるんですね。
こんな場所
とんもり谷戸
スポット2多摩川 野鳥たちが集まり、安らぐ母なる川

とんもり谷戸の小川が平瀬川に注がれるその少し上流、多摩川から二ヶ領用水が流れ始める地点まで歩いてきました。
ここには、多摩川の水の一部を二ヶ領用水に導く「二ヶ領宿河原堰」があります。その堰を管理する事務所に併設されているのが「二ヶ領せせらぎ館」。小さなミュージアムのような施設で、多摩川の自然や生きものを見て・触れて・学ぶことができるとのこと。早速、入ってみましょう。
館内に入るとまず目に入るのは、「ミニ多摩川水族館」と名付けられた大きな水槽。メダカやドジョウ、コイ、フナなどいろいろな種類の魚が水槽の中をゆったりと泳ぎ回っています。
スタッフの方に話を聞くと、展示されている生きものはすべて多摩川や二ヶ領用水で実際に見られるものだそう。生きものたちの様子を眺めていると、実際に多摩川の水の中を眺めているような不思議な気分に。

そうそう、多摩川は水質が改善されて、いまは「清流の女王」とも呼ばれるアユも見られるんですよ。ということは、その魚たちを狙う野鳥たちも、きっと見られるはず。

せせらぎ館の目の前に流れる多摩川の穏やかな流れには、カワセミやサギが羽を休める姿も。館内にある望遠鏡を使って、野鳥たちの仕草を間近で観察することもできます。
春にはツバメ、冬にはカモなど、季節ごとに出会える鳥たちも変わるのだそう。館内ではボランティアの皆さんが撮影した鳥たちの写真も展示されています。近隣に自生する野草も、開花時期に合わせて展示されているそうなので、訪れるたびに新しい出会いを楽しむことができそうです。
こんな場所
二ヶ領せせらぎ館
スポット3多摩川に広がる緑 ゆっくり歩きながら、生きもの探し

次に向かったのは、多摩川緑地。ここからは、植物に目を向けてみましょう。
川崎市に沿ってゆったり流れる多摩川の河川敷に広がるこの緑地は、川の氾濫をからまちを守る役割も持ちながら、地域の人たちが気軽に自然とふれあえる場所として親しまれています。川沿いには散歩道や「かわさき多摩川ふれあいロード」が続き、広場や野球場もあって、ジョギングや愛犬とのお散歩を楽しむ人たちの姿もあちこちで見られます。
そして足元に目を向けると、ハマダイコンの花。

日本全国でよくみられる植物ですね。いつも通勤する道や散歩道も、そこに息づく動物や植物に目を向けてみると、ちょっと楽しくなりますね。四季折々の美しい風景を見せてくれる多摩川緑地帯で、心豊かな時間を過ごせました。
こんな場所
多摩川緑地
緑地内の施設について:川崎市のWebサイト「多摩川緑地の施設」でご確認ください。
スポット4都市に残る貴重な湿地、そこは生きものの宝庫

多摩川をずっと河口までたどってみましょう。もう海がすぐそこ、川崎区の殿町エリア。このあたりは、住宅地と工場地帯とのちょうど間のあたり。実はここに、驚くほど広大かつ貴重な干潟が残されているのです。

引き潮の時間を見計らって干潟を訪ねると、予想以上にたくさんの生きものが!小さな穴から顔を出すカニたちや、ボラの稚魚などの小魚の姿も。アシ原の奥を見れば、サギやカモ、シギなどの水鳥たちが集い、羽を休めたり、餌をついばんだりする姿が見られます。

こちらはアシハラガニ。干潟の開けたところやアシ原に多く生息しているカニです。この大都市の中に、こんなに豊かな野生の世界が広がっていることに、驚きと感動を覚えます。
この干潟を守り、地域の人たちに自然を伝える活動をしているのは「NPO法人多摩川干潟ネットワーク」の皆さん。行政や地域団体とも連携し、自然保全や防災への取り組みを行っているほか、大師河原干潟館(大師河原水防センター)を拠点にこども向けの観察会や環境学習などを「だいし水辺の楽校」として開催しています。
「だいし水辺の楽校」では、干潟の生きものを間近で観察したり、泥の中に隠れた生きものを探したりと、五感で学べるプログラムが盛りだくさん。月に1回のペースでイベントを開催しているので、干潟に興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。こどもだけでなく大人の方の参加も多いそうです。
こんな場所
だいし水辺の楽校(大師河原干潟館)
スポット5海底に広がる生きものの楽園 ― 東扇島周辺

多摩川をたどり、ついに海までやってきました。
ここは、川崎臨海部にある人工島・東扇島です。川と海とが出会うこの場所。周りを見ると工場や空港、そして運河を行きかう大きな船。一見、生物がいるようには見えないのですが・・・
海の中に入ってみると、実はそこは、海の生きものたちの楽園でした。

その証拠となるのが、このアマモ。海のゆりかごと呼ばれているこのアマモが群生する「アマモ場」は、魚や貝など多様な生きもののすみかになったり、産卵場所、隠れ家になったり、光合成によって海中の二酸化炭素を吸収して酸素を放出したりするなど、多様な生きものの生育・生息に重要な役割を果たしているのです。

さらに、川崎港の海の中を見てみましょう。こんどは貝類が堆積する海底に、イトマキヒトデ。

そして、ヒガンフグの姿も。
まとめ
多摩川をたどりながら、川崎の生きものたちを巡るツアー、いかがでしたか?
川崎にとって、多摩川はちょっと特別な存在。まちの発展と、ひとびとの交流と、癒し、そして豊かな自然をもたらしてくれる、私たちのふるさとの川。その多摩川が、私たち人間だけでなく、たくさんの生きものたちの「ふるさと」にもなっていることを、あらためて知ることがでました。
海、川、そして私たちの暮らしは、しっかりとつながっています。この美しい川崎の自然を次世代に引き継げるように、これからもみんなで、自然と共存する暮らしを続けていきたい、そう感じた一日でした。
※撮影は専門家指導のもと、安全に配慮して行っています。
※干潟や海中の撮影は特別な許可のもとで行っています。また干潟は一部立ち入りが制限されている場所があります。
シンカ
みんなでつくろう、かわさき生き物マップ
都会の中でも、公園や庭、道路脇などにいろいろな生きものが生活しています。そして、私たちに季節の移り変わりを教えてくれたり、花の受粉を助けたりしてくれています。
川崎市では、生物多様性の保全と、人と自然が共生するまちを目指して、市内の生きものや自然の情報を集めています。
「かわさき生き物マップ」は、皆さんが見つけた生きものを写真付きで投稿するWebサイト。生きものの種類ごとにアイコンで表示。季節を指定することもできるので、生きもの探しの散策にも便利です。
ぜひスマホ片手に、生きもの探しに、出かけてみませんか?
かわさき生き物マップ
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スポット1
スポーツから学ぶ、協力する大切さと、体を動かす楽しさ ― NECレッドロケッツ川崎
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スポット2
まちと人がつながる、スポーツの力 ― 川崎ブレイブサンダース
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スポット3
だれも取り残さない、みんなが楽しめるスポーツに ― 富士通フロンティアーズ/富士通レッドウェーブ
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スポット4
いつも、まちのなかで。市民と築く、環境先進都市・川崎 ― 富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブ
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スポット5
地域とともに歩んだ30年。これからも、川崎とともに ― 川崎フロンターレ
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スポット6
野球の楽しさを、たくさんのこどもたちに ― 東芝ブレイブアレウス
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スポット7
やっぱり体も動かしたい!そんなときおススメスポット!
スポット1スポーツから学ぶ、協力する大切さと、体を動かす楽しさ ― NECレッドロケッツ川崎

こちらは、NEC玉川アリーナ。館内では、NECレッドロケッツ川崎の選手が「川崎市中学生バレーボール教室」を開いていました。
こどもたちの元気な声とボールを弾く音が響き渡り、選手たちがそばでアドバイスを送る姿に自然と笑顔がこぼれます。
「ナイスパス!」「もう一回チャレンジ!」こどもたちはレシーブやアタック、パス練習に夢中!
バレーボールの楽しさだけでなく、仲間と協力する喜びも体感。選手たちも、こどもたちの笑顔や声から、元気とやりがいをもらえるひとときです。

チームは地域の美化活動にも積極的に参加しています。武蔵小杉東急スクエアが主催する、武蔵小杉駅周辺のゴミ拾い活動「コスギタウンクリーニング」。選手やスタッフがこどもたちや地域の方々とコミュニケーションを取りながら、まちをきれいにしていきます。身近な地域の中で、互いに協力しながらまちづくりに参加する楽しさを感じられることは、選手たちにとっても大きな喜びです。
NECレッドロケッツ川崎からのメッセージ
「こどもたちの笑顔や元気な声に触れるたび、私たちも勇気をもらえます。地域の皆さんがいつも応援してくれるから、私たちはプレーに全力を注げるんです。勝っても負けても、『一緒に頑張ろう』という気持ちで共に戦ってくれる応援が、チームをひとつにしてくれる。そんな川崎の人たちの温かさを感じられることが、何よりの力になっています。」
スポット2まちと人がつながる、スポーツの力 ― 川崎ブレイブサンダース

続いて訪れたのは、男子バスケットボールB.LEAGUE「川崎ブレイブサンダース」から、バスケットゴールが寄贈された小学校。校庭ではシュートの練習をがんばるこどもたちの元気な姿。
川崎ブレイブサンダースは、SDGsの取り組みとして「&One」を推進中。バスケを通じて、すべての人に「健康」と「働きがい」の機会を提供し、川崎をより「住んで幸せなまち」にすることを目指します。
バスケットゴールは毎年、市内に寄贈していて、最初の頃は数十校からオファーがあったんですって。ゴールが壊れて使えなかった学校では、みんなとても喜んでくれたそうですよ。

このほかにも、学校訪問や、選手発案による、ひとり親家庭の方の試合への招待、「川崎から、世界へ。」をテーマに未来をデザインする副教材の開発など、地域に根差した活動もたくさん。
こどもたちが日常使用する学校の副教材には、選手の皆さんが語ってくれる「世界」や「未来」がぎっしり書かれています。自分自身のことや将来のことを考えるきっかけになってくれたら、という想いにあふれる副教材です。
川崎ブレイブサンダースからのメッセージ
地域のこどもたちや市民と触れ合うことで、選手やスタッフも学びを得ることが多く、チームの結束や意欲につながっています。川崎というまちは、まち全体がスポーツを楽しみ、応援してくださる文化があります。その中で活動できることが、私たちの大きな力になっています。
スポット3だれも取り残さない、みんなが楽しめるスポーツに ― 富士通フロンティアーズ/富士通レッドウェーブ

川崎区・富士見公園にある「富士通スタジアム川崎」。かつては川崎球場があったこの地が、現在はアメリカンフットボール「富士通フロンティアーズ」の本拠地です。
ここで行われている一部のアメフトの試合では「センサリールーム」を設置。
これは、発達障害に伴う感覚過敏などで大きな音や光が苦手なこども向けに、試合時にスタジアムに開設される、遮音された特別室。チームの母体となる富士通株式会社や川崎市などが連携して実施したもので、家族みんなで落ち着いてスポーツ観戦を楽しめると、好評です。
以前、センサリールーム観戦に参加してくれたお子さん。はじめは遮音された静かな部屋でもこわごわと観戦していましたが、アメフトに興味を持ってくれたとのこと。その後、アメフトイベントにも参加してくれて、その時は遮音された部屋ではなく、屋外で、他のこどもたちと一緒にアメフト体験を楽しんでくれたそうです!

この「センサリールーム」は女子バスケットボール「富士通レッドウェーブ」の試合でも実施。アメフト&女子バスケで国内初の取り組みとして2023年、「こどもたちの創造性や未来を拓くデザイン」に贈られる「キッズデザイン賞」を受賞したんです!!
ここ川崎で取り組まれる、誰もがみんなでスポーツを楽しめる環境づくり、みんなで応援して、広めていきたいですね!
スポット4いつも、まちのなかで。市民と築く、環境先進都市・川崎 ― 富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブ


富士通フロンティアーズと富士通レッドウェーブは環境への取り組みも積極的!
川崎市に沿って流れる、私たちの母なる川、「多摩川」を美しく守る活動、「多摩川美化活動」に参加。地域の皆さんと一緒に河川敷でごみ拾いを行っています。
試合会場では、着なくなった衣類を回収。回収した衣類は、市内のリサイクル工場と連携して、新たな素材に生まれ変わります。先進的な技術が求められるケミカルリサイクルが、環境先進都市・川崎では積極的に行われているんです。選手たちも衣類回収に協力しています。
試合会場では、フードドライブも。家庭で消費しきれない食品を集めて、こども食堂などの支援も実施。
参加したチームのメンバーは、「川崎は、地域活動を通じて、市民の皆さんと関われる機会が多く、選手と地域が一体となって盛り上がれるのが強みです。」と話してくれました。
富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブからのメッセージ
川崎は富士通創業の地で、2024年には本社機能が川崎市に移転したこともあり、地域との絆はますます深まっていると感じます。川崎の皆さんの温かい応援が、私たちの大きな支えですし、これからもスポーツを通じて、川崎のまちに貢献し、こどもたちに夢を与え、地域とともに輝く未来を創造していきたいと心から願っています。
スポット5地域とともに歩んだ30年。これからも、川崎とともに ― 川崎フロンターレ
武蔵小杉駅から、等々力緑地方面へ。なんだか、青い服の人が多いような・・・。そう、今日はJ1リーグ「川崎フロンターレ」のホームゲーム。Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuに、サポーターたちが集結していきます。
試合開始前から応援歌が響き渡り、観客も選手も一体となって盛り上がります。周囲の店舗や広場もサポーターで賑わい、まち全体がフロンターレ色に染まる様子は圧巻です。
「つねにそばにあるクラブ」であり続けたいと願うチームの皆さん。地域でも様々な活動を続けています。

こちらは、毎年、クリスマスの時期に市内の小児科病棟を慰問する「ブルーサンタ」。選手たちが水色のサンタクロースに変身!病気と闘っているこどもたちに少しでも笑顔になってほしいと、1997年のチーム創設時から行われています。選手からプレゼントをもらったこどもたちは、目をキラキラさせながら、サンタを見つめ、喜んでくれるそうです。

こちらは、チームが毎年、市内の小学校に配布する「算数ドリル」を使った実践学習の様子。あれ?算数じゃないような気が・・・そう、頭を使う前に、まずは体を動かそう!
リフティングのアドバイスを選手から直接受けたあとはこどもたちも挑戦。あとで算数を勉強するために、ちゃんと記録もしていきます。そしてこどもたちが出した記録を選手が超えられるかの挑戦!
そう、ちゃんとここで算数が登場するのです。楽しみながら学べる実践学習。「フロンターレと算数がもっと好きになった!!」と話してくれるこどもたち。学習は大成功のようです。

こどもから大人まで世代を問わず皆さんに寄り添えるクラブ、そして世代を問わず夢中になれる居場所であれるよう、日々さまざまな地域活動を行う川崎フロンターレ。2026年は創設30周年。「これを機会にさらに地域との連携を深める施策を企画中」とのこと。目が離せないですね。
川崎フロンターレからのメッセージ
地域活動の先々で、「応援してます!」という一言をもらった時や、まちのお店などでフロンターレのポスターを掲出していただいているのを見かけた時など、ふとした瞬間にもっと応援してもらえるように頑張りたいと感じます。
一つひとつの活動から繋がり、少しでもフロンターレに興味を持っていただき、スタジアムでフロンターレに声援を送っていただけることが増えると嬉しいです。
スポット6野球の楽しさを、たくさんのこどもたちに ― 東芝ブレイブアレウス
さて突然ですが、「ティーボール」って、ご存じですか?ごく簡単に説明すると、「スタンド上に置かれたやわらかいボールを打って競う、野球やソフトボールに似た屋外の競技」。安全で、初心者やこどもでも楽しめる、試合時間も短くテンポよく競技ができるもので、日本でもその手軽さと楽しさで、普及が進んでいます。

さて、こちらは東芝野球部「東芝ブレイブアレウス」のグラウンド。ちょっとだけ横浜市にお邪魔しています!
東芝野球部は本拠地を川崎市に置く、社会人野球チームです。そのホームグラウンドで行われているこちらが「ティーボール」です。
チームは、野球未経験のこどもたちに「野球の楽しさを体験してほしい」との思いから、市内の小学校や保育園などでもティーボール教室を開催。ボールに初めて触れるこどもたちに、「なげる」「うつ」「とる」といった基本動作を体験してもらい、野球を通じて新しい発見や喜びを感じてもらうことを大切にしています。
「初めて野球に触れるこどもたちが、ボールを投げたり打ったりするたびに笑顔になる瞬間が印象的です。そして、体験したこどもたちが、また野球をやりたい、と言ってくれることがとても嬉しいです。」と話してくれました。

以前、東京ドームで都市対抗野球大会が行われ、応援席が満席になったとき。川崎市民の皆さんをはじめ、一丸となって応援してくれる姿を見て、選手一同大きな力をもらえたそうです。 「川崎市代表として出場するからには、必ず勝って、黒獅子旗を川崎市に持って帰りたい」と東芝野球部の選手の皆さん。これからの活躍も、目が離せなくなってきました!
スポット7やっぱり体も動かしたい!そんなときおススメスポット!
川崎のスポーツは、見るだけじゃありません。川崎ならではの、楽しく体を動かしながら、学習や地域との交流もできるスポットがたくさん。今回は、川崎のプロスポーツチームが運営する2つの施設を巡ってみましょう。
緑と声が交わる“まちかど” ― Ankerフロンタウン生田という日常

生田の緑に抱かれた広々としたスポーツ施設。
サッカーのピッチで風が走り、テニスコートには軽やかな足音。
屋内アリーナは雨の日も安心。ふらっと訪れても、身体を動かすきっかけがあちこちにあります。
「誰もが使える」という思いは施設全体に通底。ユニバーサルデザインや災害時の一時避難場所としての機能まで織り込まれ、スポーツの“楽しさ”と地域の“安心”が同居します。
アクセスはJR南武線・中野島駅、小田急線・生田駅から歩いて約15分。駅からの散歩道で気持ちをゆるめ、到着したら思い切り動く――そんなリズムが似合う場所です。

Ankerフロンタウン生田の魅力は、立派な施設の羅列では終わりません。
“競技”と“くらし”の境界線を曖昧にして、スポーツを日常にしてしまう。
今日もどこかで笛が鳴り、歓声が上がる。その音が、生田のまちをより前向きにしています。
こんな場所
Ankerフロンタウン生田
まちかどに灯る“こどもの灯台”
― THE LIGHT HOUSE KAWASAKI BRAVE THUNDERS

JR武蔵小杉駅から歩いて数分。高架下に現れるカラフルなコートは、にぎやかな交差点のように人を引き寄せます。
名前の由来やコートのデザインのモチーフは“灯台”。「こどもたちの目印でありたい」という想いがかたちになったここは、小学生から高校生まで無料で使える“こどもの居場所”。スタッフ常駐の安心感も、はじめての一歩の背中を押してくれます。

高架下のコートはハーフサイズ。雨の日でも安心。ボールの貸し出しもあり、手ぶらでも大丈夫。屋内ではブレイブサンダースやNBAの試合が流れ、外のコートの熱気と室内の学びが、リズムよく混ざり合います。500冊超のスポーツ漫画、タブレット端末での「プログラミングゼミ」。遊びながら、スポーツや学びに、好奇心が伸びていく設計が心地よい。

誕生は2021年11月。川崎ブレイブサンダースのSDGsプロジェクト「&ONE」から、こどもが安心して過ごせる場所を駅近に――という発想が、武蔵小杉の高架下で「光」になりました。スポーツクラブが地域の課題に光を当てる、その象徴がこの“THE LIGHT HOUSE”です。
外国語版のカードゲームや漫画も揃い、館内には外国籍スタッフも常駐し、英語も学べるこどもの居場所にパワーアップ。いつでも多文化に触れあうことができ、多様性への理解とともに、グローバル社会で活躍できる人材の育成にも。”成長できる居場所づくり”を目指しています。
今日もボールの音、漫画のページをめくる音、そして競技映像に歓声が重なる。ここでは勝敗よりも、一人ひとりの毎日に、あたたかな灯りがともる。そんなまちの灯台が、武蔵小杉に、あります。
こんな場所
THE LIGHT HOUSE KAWASAKI BRAVE THUNDERS(ザ・ライトハウス)
シンカ
歩いてこどもたちを応援!からだもこころもあったかくなるアプリ
川崎市が運営する健康ポイント事業「かわさきTEKTEK」。
ウォーキングを楽しみながら健康づくりと地域貢献を同時に実現できるスマートフォン用アプリです。歩いた歩数に応じて付与されるポイントを市立の小・中学校や特別支援学校から選んで寄附し、こどもたちを応援することができます。学校ではポイントに応じた応援金を受け取り、学校運営費の枠を超えた施設の美化や物品の購入などに活用され、こどもたちの学校活動のさらなる充実に役立てられます。
例えば川崎市立御幸小学校では、図書委員会が全校児童に購入したい本のアンケートをとったり、リクエストがあった本を選んでくれたりしたので、みんなが読みたい本がたくさん増えました。図書ボランティアさんや学校司書さんが作ってくれた「かわさきTEKTEK」コーナーは大人気で、図書室に来る人の数も増えました。
かわさきTEKTEKは、アプリ内のウォーキングコースを巡ったり、SNSでアプリの紹介をしたりしてもポイントが獲得可能。グループ機能の活用や地域イベントと組み合わせることで、参加者同士の交流も生みだせるのが、このアプリの素敵なところ。さらに毎年3月には協賛企業・団体が提供してくれる応援特典の抽選に応募できちゃいます!
毎日の通勤、通学でもポイントがたまって、手軽に地域貢献もできる「かわさきTEKTEK」。さあ、あなたも今日から、始めてみませんか?
かわさきTEKTEK
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スポット1
「音楽のまち」を支える学びの場
洗足学園音楽大学
昭和音楽大学 -
スポット2
音楽の息づかいを、肌で感じてみよう
SUPERNOVA KAWASAKI
CLUB CITTA’
川崎駅東口ストリートミュージックパス -
スポット3
音楽が生みだす出会いとコミュニティ
かわさきジャズ
インクルーシブ音楽プロジェクト -
スポット4
音楽のまち・かわさきのシンボル
ミューザ川崎シンフォニーホール
スポット1「音楽のまち」を支える学びの場
「音楽のまち・かわさき」を支える「学びの場」から旅はスタートします。なんと、全国の音楽学部の生徒のうち、約4人に1人が市内の学校に通学しています(令和6年学校基本調査より)。元気な学生がいっぱいのまちって、とても活気がありますよね。音楽を学ぶみなさんがこのまちに活気を与え、まちぐるみで音楽を愛する文化を育てているといってもいいかもしれません。
創立100年。豊かな感性と人間性を育む、洗足学園音楽大学

まずは、洗足学園音楽大学(高津区)を訪れてみましょう。2024年に、川崎市と同じく創立100周年を迎えた伝統ある音楽教育機関です。クラシックだけでなく、ミュージカル、ジャズ、アニメソングなど、多彩なジャンルを横断した教育で知られ、国内外で活躍する音楽家を多数輩出しています。地域とのつながりも深く、キャンパス内で開催されるコンサートの多くを無料で市民に公開し、市民が音楽にふれあえる機会を提供してくれています。とくに最高の音響性能を誇る前田ホールは、演奏する学生さんたちも、それを聴く皆さんも、至福のひと時を味わえます。

大学では、音楽を通じて高い芸術性と専門的な知識・技術を修得するとともに、豊かな人間性を育むことを大切にしていて、社会と関わることで、人々に喜びや感動を届けられる音楽家へと成長してほしいと願っているそうです。これからも、みんなの心に響く音楽が、ここ川崎から、生まれ続けていくことでしょう!
大学は、このあと訪問する「ミューザ川崎シンフォニーホール」との交流や、さまざまな市の音楽イベントにも参加。大学や地域が一体となって「音楽のまち・かわさき」が育まれていきます。今日も、キャンパスでは、素敵な音楽が奏でられています♪
芸術が息づくまちの原点、昭和音楽大学

続いて、昭和音楽大学を見てみましょう。こちらも1930年創立と、とても歴史ある音楽大学。クラシック、ジャズ、バレエやミュージカル、アートマネジメントや舞台スタッフまで幅広く学べるのが特徴です。2027年度には、技術と感性が融合する学び「芸術工学部」が開設予定です。
2007年、麻生区新百合ヶ丘への移転とともに、「アーツ・イン・コミュニティ・プログラム~地域と学び地域をつなぐ~」をスタートさせています。これは、学生が、音楽を軸に地域貢献を通じて、地域と共に育つ人材の育成を行っていくプログラムです。

学生たちは、保育福祉施設や小・中学校での楽器指導や演奏会、地域イベントでのコンサート企画など、音楽を通して地域と深く関わりながら学んでいます。また、2009年に始まった「川崎・しんゆり芸術祭 アルテリッカしんゆり」では大学も主催団体として参加。音楽や芸術の創造者から鑑賞者まで、まちぐるみで楽しめるイベントを展開し、地域活性化に大きく貢献しています。麻生区を歩いていると、一年を通して多彩な文化イベントが行われていて、音楽や芸術がとても身近に感じられるまちになっていると、実感しますよね。
スポット2音楽の息づかいを、肌で感じてみよう
ここからは趣向を変えて、ホットなミュージックスポットを巡ってみることにしましょう。「音楽のまち・かわさき」では、川崎らしい独自の音楽文化がしっかり育まれています。その発信拠点ともなっている、新鋭と老舗、2つのライブハウスを覗いてみましょう。
新しい才能と感動が生まれるライブハウス。SUPERNOVA KAWASAKI

ここは、JR川崎駅西口すぐ近くのライブハウス「SUPERNOVA KAWASAKI(スペルノーヴァ・カワサキ)」。2023年オープンのまだ新進気鋭のライブハウス。アーティストと観客の双方にとって最高の体験を届ける創造空間として、注目を集めています。

まずは、最新のライブハウスならではの特長から。アーティストの息遣いや楽器の細かなニュアンスまで感じられるクリアで迫力のある音響と、音楽と完全にシンクロした照明演出。通常のライブハウスでは体験できないライブ体験を提供し、観客の感情を揺さぶります。
新しい才能の発掘にも力を入れています。若手アーティストの成長を支える包括的なサポート体制、最新テクノロジーを活用したライブ配信、VRを使った新しい音楽体験の提供など、挑戦を続けています。
川崎の音楽シーンを支える老舗ライブホール。CLUB CITTA’

続いて向かったのは、1988年のオープン以来、川崎、いや、日本の音楽シーンをリードし続けている老舗ライブホール「CLUB CITTA’(クラブチッタ)」。海外および国内の、数々の著名アーティストが熱狂のステージを繰り広げてきました。また、独立したコンサートプロモーター(企画・制作・運営)としても様々なアーティストのツアーやイベントを実施しており、臨機応変に対応できる設備とスタッフの柔軟性が大きな魅力です。

オープンからもうすぐ40年が経ち、ライブホールを取り巻く環境も大きく変化しました。2000年代はロックやJ-POPが中心でしたが、近年は配信ライブの普及やSNSでのリアルタイムな告知・感想共有など、ライブ体験のスタイルも多様化。CLUB CITTA’でもアーティストの記念公演や再結成ライブ、ダンス系イベント、フェス形式の公演も増えているそうです。
2028年には開館40周年。多彩な企画や特別イベントを準備中だそう。きっと私たちの想像の斜め上を行く、CLUB CITTA’ならではの企画が!楽しみです♪
川崎のまちとともに音楽文化を育んできたCLUB CITTA’は、地元の人々やアーティストにとって、これからも、かけがえのない存在として進化し続けています。
ストリートライブの聖地へ。川崎駅東口
CLUB CITTA’からJR川崎駅まで歩いてきました。すると、聞こえてきます!歌声が、楽器の音色が!
JR川崎駅東口。
そう、ここは、ずっと前から、ストリートミュージックが盛んで有名。今、ここでは、登録制で演奏ができる「ストリートミュージックパス」という取り組みが試行実施中。演奏者も観客も、安心して思う存分、音楽を楽しむことができる仕組みなんです。この日は、ストリートミュージシャン2人の演奏を聴くことができました。

最初に出会ったミュージシャンは「しょ~ちゃん」さん。まちのざわめきを包み込むようなサクソフォンの演奏に、思わず足を止めて耳を傾けてしまいます。ジャズの即興フレーズからポップスの軽やかなメロディまで自在に演奏し、息遣いや指の動きまで伝わってくるライブ感は、ストリートならではの臨場感。音が広がるたび、自然と心が弾み、周りの人たちも笑顔で聴き入ります。

続いてはシンガーソングライターの「LANII」さん。透明感のある歌声が特徴で、演奏が進むごとに周囲の空気がしっとりと温かくなるのを感じました。SNSを通じて彼女を知り、ライブを聴きに来てくれる観客も多いそうで、「ストリートミュージックパスのおかげで(交代制のため)演奏時間や場所が事前に周知できるようになり、助かっています」と話してくれました。

川崎市の担当者によると、登録制が導入されたことで「安心して演奏できるようになった」という声も寄せられているそうです。間近で演奏を楽しみながらミュージシャンと直接交流することができるストリートミュージック。ここから音楽ファンの裾野が広がり、ここから新たなアーティストが輩出されていく。川崎はストリートミュージックの聖地といってもいいかもしれません。
スポット3音楽が生みだす出会いとコミュニティ
川崎では、音楽を通じた市民同士の出会いや交流が、まちの文化を育む原動力にもなっています。音楽を巡るツアー、今度は川崎ならではの音楽文化を象徴する2つのイベントをご紹介しましょう。どれも、まちと人がつながり、音楽が日常に息づく魅力的な催しです。
音楽が、人や世代、地域をつなぐ架け橋に。かわさきジャズ

2011年から「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン・イン・かわさき」を開催し、4年間の成果とその精神を引き継ぎ、2015年にスタートした「かわさきジャズ」は、“ジャズは橋を架ける”をテーマに、川崎の特徴である「多様性」と「コラボレーション」を活かし、まち全体をステージにするフェスティバル。ミューザ川崎シンフォニーホールや新百合トウェンティワンホール、ラゾーナ川崎プラザソルなどのメイン会場のほか、市民や地域団体も参加して市内各地で演奏が展開される、まちなかフリーライブも。プロも市民も一緒に音楽を楽しむ、まさにまちぐるみの音楽体験。「こんなことできないかな?」という企画の相談も受けるという運営スタッフの方。走りながら、常に新しい何かを考え続けているそう。次のかわさきジャズ、どんなステージが待っているのでしょうか?
パラムーブメントを楽しく感じる。いろいろねいろJAM(インクルーシブ音楽プロジェクト)

こちらは、障害の有無や音楽経験、年齢や性別、国籍も関係なく、誰でも参加できるインクルーシブな音楽ライブ。「いろいろねいろ」をキーメッセージに、お互いの違いを知ったり、認め合ったりしながら、一緒に表現する喜びを見つけていくことを大切にしているこのプロジェクトは、2023年にスタート。これまでに1万人以上が音楽やダンスのワークショップやライブなどに参加し、スタートからわずか2年で、すでに地域に根付いたプロジェクトに成長。まだまだ挑戦は続きます。今後も様々な文化芸術とも積極的にコラボしながら、かわさきパラムーブメントの世界観を感じてもらえる新しいワークショップやライブを生み出していきたいそうです。
スポット4音楽のまち・かわさきのシンボル ― ミューザ川崎シンフォニーホール
このツアーの最後に訪れるのは、JR川崎駅西口に堂々とたたずむコンサートホール。
そう、ミューザ川崎シンフォニーホールです。
その威風堂々とした姿は、これから体感する音楽の世界を、さらに高みに誘ってくれることでしょう。

1,997席のスパイラル構造の客席が、ステージを360度取り囲む。ステージ中央にそびえるのは日本最大級、5,248本のパイプ数を誇り、壮大でモダンなデザインが特徴のパイプオルガン。
まるで生き物のように音楽に合わせて姿を変えていくその音楽空間と、最先端の音響システムが織り成す豊潤なる響きは、国内外の指揮者・オーケストラ・音楽家からも高く評価されています。クラシックから現代音楽まで、どんなジャンルの演奏でも感動の響きを体験できます。

さらにホール構造の特長から「演奏者の息遣いを感じられる近さ」を感じられると好評。ほら、こんなに近くで!
演奏者の表情が手に取るように見えるとともに、演奏者からは、観客の反応もよくわかります。まさに、演奏者と観客と一体感が生み出されます。

ホールでは、プロの演奏だけでなく、市民も参加できるコンサートやこども向けの音楽体験イベントも開催。世界最高峰の舞台に、学生やアマチュアの演奏者も立つことができるんです。
ホール職員の方は「舞台に立つことにプロもアマチュアも区別はありません。そのひとの大切な舞台が成功し、心に残るものであるように、全力でサポートします!」と力強く語ってくれます。
「音楽のまち・かわさき」のシンボルとして、世界水準の音楽芸術の発信と、市民の皆さんの音楽活動を支える役割を担う、ミューザ川崎シンフォニーホール。今後も文化芸術をさらに深め、人をつなぎ、まちを動かす原動力として、様々な挑戦が続きます。
まとめ
川崎のまちを歩くと、若者たちが学び、腕を磨く様子や、ライブハウスやストリートで奏でられる多彩な音色、そして市民やアーティスト同士の交流など、音楽が日常のあちこちで息づいているのを感じます。
学びの場、多様で本格的な音楽施設、さらに市民が参加できる環境がそろっているからこそ、川崎ならではの文化が育まれ、それがまち全体に広がり、「音楽のまち」をいきいきと彩っているんですね。
ほら。今日もまた、川崎のまちのどこかで、新たな音楽の物語が始まっているのが、聴こえてきます。
シンカ
音楽のプロに選ばれるまち・川崎
「音楽のまち・かわさき」を、少し違った視点から見てみましょう。 川崎市は、政令指定都市の中でも「音楽家や舞台芸術家として働く人」がとても多い都市です。実際、川崎市に住む就業者を対象にした統計では、この職業の特化係数(ある地域で特定の職業や産業が全国平均と比べてどれくらい集中しているかを示す指標)が3.81で、全国平均の約3.8倍という高さ!男女別でも、男性は3.99、女性は3.37と、男女とも音楽や舞台芸術を仕事にしている人が多いことがわかります。 この数字は、単に「音楽や芸術の仕事をしている人が多い」というだけでなく、彼らがプロとして活躍できる環境が整っていることを示しています。川崎市は都心へのアクセスも良く、音楽大学や文化施設、本格的な音楽ホールなど学びの場や演奏の場も充実。「音楽のまち・かわさき」を掲げ、文化振興を進めていることもあって、音楽や舞台芸術を仕事とする人が活躍できる場やチャンスがたくさんあります。だからこそ、川崎は選ばれるまちとなっているのです。
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スポット1
川崎市、そして首都圏の暮らしと産業を支える巨大ターミナル
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スポット2
首都圏のエネルギー供給を支える川崎港
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スポット3
年間143万トンの貨物を扱う ― 川崎港コンテナターミナル
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スポット4
首都圏の「冷蔵庫」~冷凍冷蔵倉庫が集積
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スポット5
災害時の防災と物流の拠点 ― 首都圏臨海防災センター
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スポット6
港を行き交い、そして支える船たち
スポット1川崎市、そして首都圏の暮らしと産業を支える巨大ターミナル

まずは川崎港についてご紹介。
川崎港は東京湾を埋め立てて整備された港で、広さは約2,053.2ha。なんと多摩区とほぼ同じくらいの広さ!川崎市が管理する公共ふ頭と、企業が所有する専用ふ頭で構成されています。
川崎港は、東京港、横浜港、大阪港、神戸港と並ぶ「国際戦略港湾」に指定された港。令和5年の取扱貨物量は全国第11位、大小さまざまな船が1日に平均約40隻入港しています。
川崎港の令和6年の輸出額は1兆2692億4400万円、輸入額は2兆8741億6100万円。自動車や化学薬品が主に輸出される一方、外国からはLNG(液化天然ガス)や原油、石炭などの原材料のほか、家具や食料品など私たちの生活に身近な品々も輸入されています。川崎港は首都圏の便利で快適な生活に欠かせない存在として、非常に重要な役割を果たしているのです。
スポット2首都圏のエネルギー供給を支える川崎港

さてそれでは、川崎港をめぐるツアーに出発!
まず、川崎港といえば、京浜工業地帯。日本のエネルギー物流の重要な拠点で、日本でも屈指のエネルギー関連施設が集積するコンビナートとして知られています。
港内には大規模な製油所や発電所が立ち並び、海外から船で運ばれてきた原油やLNGは、ここ川崎港でエネルギーに変換され、首都圏の産業活動や家庭へ電力・燃料として供給されているのです。

この巨大な設備は、東亜石油株式会社が所有する「フレキシコーカー」。重質油を熱分解してガソリンや軽油を生産する装置で、40年以上前に世界で初めてここ川崎で稼働した、日本唯一の設備です。工場夜景としても大人気!
人びとの生活を支える重要なエネルギーの精製装置。東亜石油の社員の皆さんもこの装置には深い愛着を持っています。社内では2024年創業100周年を記念し、写真コンクールを開催。そのステキな作品を見ても、世界に誇る技術への愛が感じられますね。
スポット3年間143万トンの貨物を扱う ― 川崎港コンテナターミナル

川崎港の一番海側にある「川崎港コンテナターミナル」を、上空から見下ろしてみました。
たくさんのコンテナが並びます。
ここは、国内外から運び込まれるコンテナを、効率的に積み下ろし・保管・輸送するために整備された施設です。大型コンテナ船が接岸できる岸壁や、最新のガントリークレーン(巨大な荷役クレーン)を備え、コンテナの積み替えや一時保管、通関手続きなどがスムーズに行えるように整備されています。

その巨大なガントリークレーンに潜入!
3人がギリギリやっと乗れる小さなエレベーターで地上約40メートルまで上昇すると、広大な川崎港が一望できます。クレーンの作業はまさに職人技なんです。この高さから見下ろしながら、クレーンで一つずつ正確にコンテナを運びます。

現在は家具や日用品、衣類などの取り扱いも多い川崎港コンテナターミナルで取り扱う貨物は年間143万トン。3基のガントリークレーンで、世界中との物流をつないでいます。
スポット4首都圏の「冷蔵庫」~冷凍冷蔵倉庫が集積

続いて、同じ東扇島にある冷凍・冷蔵倉庫群にやってきました。ここにはたくさんの冷凍倉庫・冷蔵倉庫が並びます。なんとその保管能力は合計で約90万トン!
世界から、大きなコンテナ船で、毎日いろんな食品が届き、首都圏4000万人の食卓を支える川崎港は、まさに「首都圏の冷蔵庫」ですね。

私たちの食卓を支えてくれるって、すごいこと。ではその核心は一体どんなもの?
それを探るべく、いざ冷凍倉庫の中へ!今回は、山手冷蔵株式会社・川崎ロジスティックセンターの巨大な冷凍倉庫を特別に見せていただきました。
まず率直な感想。寒い!!それもそのはず、何と室温は零下25度。主に取り扱うのは食肉で、カナダやブラジル、中国から船で川崎港に着いたばかりのさまざまな種類の冷凍肉が次々に倉庫に効率よく運び込まれていきます。

一日に約8万ケースの貨物を取り扱う倉庫。正確で安定した物流を支えるため、チームワークが大切。一方で零下25度にもなるため、けがやミスのないように、体を温めながら作業しているそうです。

ことし4月に入社のYさん、日々の業務が問題なく終わったときと、扱う商品をスーパーで見かけたときなどにやりがいを感じるそう。「実際に働いてみて、生活にいかに身近で重要な存在であるかを強く感じるようになりました」と話してくれました。
建物は免震・耐震構造を備えており、災害時にも安全に稼働可能。平常時は全国への食品供給を支え、非常時には食料の安定供給拠点としても機能し、地域の食の安心にも貢献しています。さらに、省エネ性に優れた自然冷媒を使用したノンフロン冷凍機が導入され、CO2排出量の削減にも取り組んでいます。
一年365日、私たちの毎日の食卓を支えてくれているのです。
スポット5災害時の防災と物流の拠点 ― 首都圏臨海防災センター

東扇島東公園にやってきました。ここは、芝生広場やウッドデッキ、人工海浜、運動場やドッグランもある広大な臨海公園。のんびり、海を行く船や、飛行機を眺めながら一日過ごすことができます。

でもこの公園、それだけじゃないんです。実は、首都直下地震など大規模な災害時には、首都圏の防災と物流の拠点になる、とても重要な施設なんです。

災害発生時に国が運用する「東京湾臨海部基幹的広域防災拠点」にもなっているこの公園は、大規模災害発生後24時間を目途に緊急物資などを受け入れる拠点に早変わり。国内外からの船やヘリコプターでの支援物資輸送や、広域支援部隊の受け入れなども。この写真の中心部、丸くなっている部分はヘリポートに。

公園内には大きな白いテントが。普段は閉ざされているのですが、今日は特別に見せていただきました。
ここには、防災拠点となる時に、広場や岸壁を応急復旧する資材や重機、照明などの設備がたくさん備蓄されています。

こちらは首都圏臨海防災センター。24時間365日職員が常駐して、万一の災害発生時には基幹的な広域防災拠点として迅速に機能すべく、常日頃から訓練や設備点検、体制整備が万全に行われています。
私たちの安心・安全な暮らしは、ここ川崎港でも、まもってくれているのです。
スポット6港を行き交い、そして支える船たち
自動車専用船

川崎港にはたくさんの船が行き来しますが、近くで見るとまるで壁!のようなこちらの船は自動車専用船。
首都圏の製造・消費地に近く、国内外の物流拠点としても重要な役割を果たしている川崎港は、なかでも自動車の輸出拠点としての顔を持ち、日本国内で生産された乗用車を世界各国へ届けています。その輸送を担うのが、自動車専用船です。

巨大な立体駐車場のような船内には、数千台もの自動車を積載できます。メインは新車の輸出。プロのドライバーが、手際よく、隙間なく自動車を積み込んでいきます。川崎港は日本のモノづくりを世界へ届け、海外の資源や製品を受け入れるゲートウェイ(玄関口)なのです。
電気推進船(清掃船)

川崎港では、港内の環境美化と海洋汚染防止のため、専用の清掃船が日々活躍しています。
港内の運河や沿岸を巡回して、流木やゴミを回収・処理する「つつじ」。この船は、全国の官公庁向けとして初めて導入された、電気で動く清掃船(電気推進船)です。CO₂排出量を大幅に削減できる電気の船に、特別に乗船させていただきました。エンジン音がないので、とっても静かなのに驚きです!まるで海面を滑るような感覚でした。

つつじは、前面から海面に浮かぶごみを集めて、船体後部にあるかごに入れていく仕組み。約3トンのごみを収集できます。同時に完成した小型の電気船「みらい」と2隻で、平日の午前と午後に収集しています。
港での環境対策の新しい一歩となる電気推進船。海をきれいにすることは、港を行き来する船の安全確保のほか、海の生態系の保護や水質の改善にもつながっているんです。
まとめ

東扇島を中心に、川崎港の知られざる姿を見てきました。
エネルギー基地として、国際貿易の拠点として、災害時の防災基地として。そして休日には、たくさんの人が訪れる憩いの場として。
様々な顔を持つ川崎港は、今日も、明日も、岸壁には大型船が行き交い、常に活気にあふれています。
その姿は、首都圏の暮らしを支えてくれる、まさに縁の下の力持ち。
私たちが誇れる、川崎の港、そのあふれる魅力を実感した、特別な一日でした。
シンカ
川崎臨海部はカーボンニュートラルな地域へ。
川崎の臨海部は、エネルギー供給拠点、ものづくり産業の集積地として、日本に貢献し、世界をリードしてきました。近年のカーボンニュートラルに向けた動きのなか、川崎臨海部も、化石資源からの脱却というかつてない大変革が求められています。このような変革に向けて機を逸することなく対応するため、川崎市はコンビナートとしての企業連携、水素の利活用など川崎ならではの強みを活かし、今後 50 年、100 年にわたって持続可能な、世界の模範となる産業地域の形成を目指して、川崎カーボンニュートラルコンビナート構想を策定しました。地域と調和した、市民の誇りとなる産業集積地を目指すことを理念に、世界に先駆けてカーボンニュートラルなエネルギー供給拠点となること、付加価値の高い産業拠点となること、競争力のある産業地域となることを目指しています。
川崎カーボンニュートラルコンビナート構想